BEATLESのアナログ盤

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19941130日にリリースされた『ライヴ・アット・ザ・BBC』をめぐる狂騒はよく覚えています。
ビートルズ21年ぶりの新作発表などと、マスコミなどもトップで報道しました。
けれど当時のぼくは、まだ今のようにビートルズのマイブームの真っ只中にはいなかったので(笑)、 ほぼ同時に発売された「ウィンドウズ95」を買い求めて深夜のパソコン店に並ぶ人々の列のほうを 興味深く眺めてました(笑)。
くだんのアルバム『ライヴ・アット・ザ・BBC』は、96年ごろまずUK盤CDを中古ショップで購入し、 しばらくして国内盤CDを中古ショップで購入、UK盤アナログを手に入れたのは97年になってからでした。

では、まずそのアナログ盤を見ていただきましょう。




ヴィニール・コーティングではありませんが、ニス塗りのたいへん美しいゲイトフォールド・スリーヴです。
バック・カヴァー右上にはバーコードとカタログ・ナンバーPCSP 726Printed in UK等の記載が、 右下にはエグゼクティヴ・プロデューサーとしてジョージ・マーティンのクレジット、 その他権利関係の記載があります。
フォトグラファー、デザイナー等のクレジットがありませんが、写真はデゾ・ホフマンによるものです。




アルバムは2001年にCDとともに再発されましたが、それに伴い、再発盤にはバック・カヴァー右下の 最後に「"Beatles","Apple" and the Apple logos are trademarks of Apple corps Ltd.」という クレジットが入れられました。
ここに掲載したものはオリジナル盤なのでその記載がありません。

ゲイトフォールド・カヴァーの内側。4人の写真と、デレク・テイラーによる序文、BBCのプロデューサー、 ケヴィン・ハウレットによる解説が記載されています。



Record 1のインナー・スリーヴの表と裏。




同じくRecord 2のインナー・スリーヴの表と裏の一部を拡大したもの。



曲ごとに、タイトル、ソングライター、番組名、放送日、収録日、プロデューサー、そして解説が書かれています。
必要にしてじゅうぶんなライナーといってよいでしょう。

マトリクス関係はSide-1 がPCSP 726 A-01-1-1- 、Side-2がPCSP 726 B-01-1-1-、 Side-3がPCSP 726 C-01-1-1-、Side-4がPCSP 726 D-01-1-1-で、 いずれも9時の方向にDの刻印、Side-1には手彫りでBGのサインがあります。
レーベルはアップルですが、70年当時のレーベルとはずいぶん趣きが違います。
左がSide-1、右がSide-4のレーベルです。




ぼくが所有しているのはオリジナルUK盤の2ndプレスで、レーベル、タイトルのすぐ下にあるクレジットが 「See sleeve for details」となっています。
1stプレスでは、この表記が「See booklet for details」になっていました。
これはCDのレーベルをそのまま流用したもので、CDと違ってレコードにはブックレットがついていませんので、 2ndプレスから訂正されました。




1stプレスのレーベル(友人所有のもの)とCDのレーベルです。

それではジャケットをCDと比較してみましょう。
このあとにリリースされることになる『イエロー・サブマリン・ソングトラック』、『1』といったアルバムは、 LPサイズならではの大きなイラストや付録のポスターなどがついていて、アナログならではの楽しみがありましたが、 このレコードには残念ながらそういった楽しみはあまりありません。



フロント・カヴァーはさすがにアナログ盤ならではの大きな写真で、コーティングの美しさとともに所有する 喜びを感じさせてくれます。



アナログのバック・カヴァーは曲目等を記載したので、写真は背景扱いで、色味が薄くなっています。

CDのブックレットはページ数をたっぷりとって、写真もかなり大きなものを載せていますので、 アナログ盤とほぼ同じ大きさになっています。
ただしトリミングしてあるのはいただけませんね。




さらにインナー・スリーヴに載せられた写真は、カットによってはCDブックレットのほうがずいぶん大きくなっています。



アナログ盤で思いのほかよかったのが音質です。
BBCに残された録音は、年代を考えればりっぱな音質ですが、それでもハイファイとはとてもいえません。
アナログ盤はそのあたりをうまく再生します。
低域の不足はどうしようもありませんが、全体的に落ち着いた感じで聞かせてくれます。

つづいてEP盤です。
CDの発売を記念してCDシングルがリリースされましたが、イギリスとアメリカではアナログのEP盤もリリースされました。
ここにご紹介するのはロンドンのvinyl experience社からリリースされた限定のボックス・セットです。
まずボックスの表と裏です。




ニス塗りでかなり厚手のしっかりした美しいボックスです。




レコード自体はレギュラー盤と同じで、「Baby It's You」、「I'll Follow The Sun」、 「Devil In Her Heart」、「Boys」の4曲入り。

まずピクチャー・スリーヴは、表裏ともニス塗りの美しいスリーヴで、 裏は上下に折り返しのあるフリップバックになっています。
カタログ・ナンバーはR6406で、Printed in UKのクレジットがあります。




レーベルはアップル。Made in UKのクレジットがあります。
マトリクスはSide-1が8820737 A-1-1- 、8820737 BA-1-1- となっていて、Aの下にBの刻印があるように見えます。
おそらく8820737 Bと刻印して、間違ったと勘違いして上からAを刻印し、その間違いに気がついて左にBを打ち直したものと 思われます。

36ページの写真集つき。



CDのブックレットとダブる写真は1枚もありません。
なかなか素晴らしい写真集です。






ボックス・セットの中味を広げたところ。

さて今回はジャケットの写真にまつわるお話を少々。
説明が煩雑になるので、CDブックレットの表紙の写真を写真A(同じものはアナログLPのフロント・カヴァー、CDのジャケット)、 裏表紙の写真を写真B(同じものはアナログLPのバック・カヴァー、EP盤のフロント・カヴァー、CDシングルのジャケット) としましょう。
写真Bをもう一度見てください、よ〜く見ると少し変ですね。
リンゴの左にもうひとりだれかの顔が写ってます。



通行人の一人かと思って下を見ると足がありません(笑)。
よ〜く見るとなんとなくリンゴに似ています。
ちょっと拡大してみましょう。



じつはこれ、写真Aのリンゴの顔が消えてないんですね。
そうです、写真Bは、写真Aの背景に4人の画像が埋め込まれたものなんです。
ジョージの左の2人の通行人を見てください。 舗道の敷石に注目して2枚の写真の大きさを調整すると……
まったく同じ位置にまったく同じ足取りで写っています。



よく見ると、右の写真は柱の左にも頭も足もないコートのようなものだけ写っていて、かなり不自然です。

写真A写真Bもデゾ・ホフマンのオリジナルを巧妙に修正して使っているんですね。 とくに写真Bは大幅な改変が行われています。
ぼくは長いことリンゴの左の顔が(なんの残像なのか)わからなくて気になっていたのですが、ネットでデゾ・ホフマンのことを 調べていてやっと謎が解けました。
詳しいことはこちらの The Obvious Moose Beatles Page をご覧ください。

ではおまけに販促用のフライヤーをご紹介しましょう。ありふれたものですみません(笑)。



国内盤のCD発売前に店頭に置かれたもので、 サイズはCDのフロント・カヴァーと同じ大きさになっています。
左がCD、右ががフライヤーです。

フライヤーの表と裏です。




未発表曲の説明で、「フロム・ミー・トゥ・ユー」の歌詞だけ変えた同名番組のテーマ曲「フロム・アス・トゥ・ユー」に ならなくてはいけない部分が、そのまま「フロム・ミー・トゥ・ユー」と記載されています(笑)。

なお、国内盤はCDのみのリリースで、アナログ盤は発売されませんでした。




© 2004 ryo parlophone




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