BEATLESのアナログ盤

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A HARD DAY'S NIGHT

さて、またUK盤に戻りまして、今回は3rdアルバム『A HARD DAY'S NIGHT』を取り上げていきましょう。

初期作品の中では文句なしに最高傑作といわれているこのアルバム、たしかに全曲オリジナル、 しかも全曲レノン=マッカートニー作品というのは当時はすごいインパクトだったのではないでしょうか。
まったくの推測でものをいうのですが、このころまでビートルズのファンは圧倒的に女性が多く、 おそらく映画館に詰めかけてこの映画を観た人たちも7割以上は女性だったと思うのです。 そして、熱狂的なファンというのはえてして、だれが唄っているかには興味を持ちますが、 だれが作詞をしてだれが作曲したのかなんてことには興味を持たないものです。
けれどもアルバム全体を俯瞰した場合、明らかにこのアルバムは前2作より楽曲の質が高くて粒が揃っており、 しかもクレジットを見てみたら全部レノン=マッカートニーになっている! こりゃあビートルズってただもんじゃないぜ!ビートルズってすげえよなあ、 と男性のポップスファンも評価をせざるを得ない、そんな感じになっていったんじゃないかと思うんですが……。

ま、妄想はそれぐらいにして(笑)、まずはUKオリジナルのモノラル盤です。



ぼくがビートルズのアナログ盤を集めだした9年前ごろには、 単なる偶然だったんでしょうが、なかなかこの『HARD DAY'S』が見つからずに苦労したものでした。 いまでは簡単にネット・オークションなどで入手できますけれど。
スリーヴは表だけヴィニール・コーティングの施されたフリップ・バックで、Garrod & Lofthouse社製、 フロント・カヴァー左上のパーロフォン・ロゴは『with the beatles』と同じですが、 ジャケット右上のmonoが『with〜』よりもやや小さいミドル・ロゴになっています。
レーベルのリムのコピーは「THE PARLOPHONE CO.LTD〜」で始まるタイプ、 スピンドル・ホールの上には「SOLD IN U.K.SUBJECT TO RESALE PRICE CONDITIONS, SEE PRICE LISTS」というクレジットがついています。 通常これをセントラル・リマーク、あるいは単にリマークと呼んでいます。
レーベル左側に「RECORDING FIRST PUBLISHED 1964」という表記があります。
PMC 1230という文字の大きいアーリー・プレスです。



和久井光司さんの『ビートルズ・UKアナログ盤・ガイドブック』(ストレンジ・デイズ)によれば、 この「SOLD IN U.K.〜」というリマークがつくのは64年の2月からということで、 このアルバム以降『Yellow Submarine』まで、このクレジットがレーベルにプリントされることになります。
マトリクスはXEX481-3N、XEX482-3Nで、『HARD DAY'S』の場合はこれがファースト・プレス、 タックス・コードはKTで、マザー番号とスタンパー・コードはSide-1が「2/RM」、Side-2が「1/AG」となっています。
A面は2枚めのマザー、24番めのスタンパーから、 B面は1枚めのマザー、31番めのスタンパーからプレスされたことを表しています。
(なお、マトリクスおよびスタンパー・コードについては Yellow Parlophone Data Baseをご覧ください。)
ディスクはずしりとした手ごたえがあり、重量は190g。
インナー・スリーヴは「USE 'EMITEX'」と書かれたおなじみのもので、中央が半透明の後期タイプです。

なお、だーさんのご教示により、リムのクレジットが「THE GRAMOPHONE CO.LTD〜」で始まるタイプ のものがあることがわかりました。65年以降のプレスになると思われます。
レーベルの写真を掲載させていただきます。



マトリクスはファースト・プレスと同じ−3N、タックス・コードはKTということです。

つづいて、シルヴァー・パーロフォンのステレオ盤をご覧いただきましょう。



ジャケットは表だけヴィニール・コーティングされたフリップ・バックで、オリジナルと同じ仕様ですが、 フロント右上にstereoの表記のないタイプ。



レーベルがシルヴァー・パーロフォンに変更されるのは69年のことですが、この年だけ1EMIマーク74年からリムのコピーが「EMI RECORDS〜」になりますから、 この2EMIマークスで、リムのコピーが「THE GRAMOPHONE CO.LTD〜」で始まるレコードは 70年から73年にかけてプレスされたものということになります。
スリーヴはGarrod & Lofthouse社製で、「Patents pending」のクレジットが入っています。

マトリクスはYEX126-1、YEX127-1、マザー・ナンバーとスタンパー・コードはA面が「4/HG」、 B面が「2/MT」。
70年に入ってもマトリクスの枝番が−1というのは驚きです。
インナー・スリーヴは広告入りで、ディスクの重量は160g。

もう1枚、シルヴァー・パーロフォンのステレオ盤をご紹介しましょう。



今度は70年代後半にプレスされたもので、コーティング・ジャケットですが、裏の折り返しはなく、 表にはstereoのミドル・ロゴがついています。



レーベルは2EMIマークスでリムのコピーが「EMI RECORDS〜」で始まる74年以降のタイプです。
マトリクスはYEX126-2、YEX127-3
Important Notice」と書かれたEMIのカンパニー・スリーヴに入っていますが、 『PPM』と違ってインクの色が黒になっています。ディスクの重量は140g。

つづいて独自のジャケットで海外での人気が高い国内盤です。
邦題は『映画「ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」(サウンド・トラック盤)』というもので、 64年9月のリリース。
国内で発売されるビートルズのレコードとしては初のステレオ盤ということで、 ジャケットの上部には大変大きなSTEREOのロゴがついています。
Odeonレーベルでレコード番号はOP・7123
これ以降の国内レギュラー盤はすべてステレオ盤のみのリリースとなりました。
ごく普通のサラリーマンだった父がステレオのセットを買ったのが、おそらく1966〜67年ごろだったと思いますから、 日本のステレオの普及は意外に早かったのでしょう。



ジャケットは表裏ともヴィニール・コーティングされたペラジャケで、裏は上下に折り返しのあるフリップ・バック、 国内盤ファースト・アルバム『ザ・ビートルズ!』と同じように高崎一郎さんの解説がついています。



広告入りのインナー・スリーヴに、赤盤です(黒盤も存在します)。 なお、初回盤は広告の入らない白の、ふたつきのインナーだったそうです。

つづいて3rdプレスになるApple盤、AP-8147。69年のプレスだと思われます。



帯はいわゆる矢印帯といわれるもので、このあとすぐ アップルレーベルの写真が入ってFOREVERと書かれた、通称フォーエヴァー帯に変更になります。
ジャケットはヴィニール・コーティングのないペラジャケで、裏はフリップ・バックですが、 ファースト・プレスとは折り返しの形状が違っています。
レコードは黒盤で、Appleレーベルです(赤盤も存在します)。

6枚目に紹介するのは、76年になって初めてオリジナル・ジャケットで復刻された 『ヤァ!ヤァ!ヤァ!』の5thプレスです。



レコード番号はEAS-80552で、リリースは76年6月20日、歌詞・対訳と立川直樹さんの解説がついています。
ジャケットはUS風の厚紙で、コーティングがありません。せっかくオリジナル・アルバム仕様になったのですから、 以前のようにコーティング、フリップバックで出してほしかったと思うのはぼくだけでしょうか。
レーベルはアップルの黒盤で、黒いインナーも含めてレコード番号以外は3rdプレスと同じです。



左が3rdプレス、右が5thプレスです。

7枚目は86年6月4日に発売された限定モノラル盤です。来日20周年特別企画と書かれた赤帯つき。



レコードは赤盤ですが、Odeonの赤盤とは盤質も色も違います。



レーベルはEMI/Odeonで、カタログ・ナンバーはEAS-70132
半透明のポリエチレン製のインナーに入っています。
ビートルズ・シネ・クラブ サウンド研究会による解説と歌詞・対訳がついています。



左が76年版、右が86年版の解説・歌詞カードです。

つづいてUS盤です。 まずUnited Artistsレーベルから出されたサウンド・トラック盤をご紹介しましょう。



アメリカではサウンド・トラック盤はCapitolレーベルではなく、映画配給会社のユナイテッド・アーティスツからリリースされました。
掲載したのはステレオ盤で、ジャケット上部にステレオの大きなロゴが入っています。
レコード番号はUAS 6366
コーティングのない厚紙ジャケットで、4人の写真を大胆にアレンジしたデザインは個人的にはけっこう気に入っています。
収録曲はインストゥルメンタル以外はすべてモノラル・ヴァージョンを擬似ステレオ化したもので、 「And I Love Her」はポールのヴォーカル部分にシングル・トラックが多用されていたり、 「I'll Cry Instead」はオリジナルより20秒あまり長い編集版が収録されていたりするのが特徴です。



レーベルは「TAN with BLACK PRINT」と呼ばれるものですが、タンというよりはベージュに近い色味のもので、 71から77年にかけて発売されたもののようです。
I'll Cry Instead」がミスプリントで「I Cry Instead」になっています。
インナーは白無地の窓のないものがついていましたが、オリジナルかどうかはわかりません。
UA盤のレーベルの詳細については MST!さんのサイトをご参照ください。

最後はモービル盤です。 レコード番号はMFSL 1-103で、1987年2月にリリースされました。



ビニール・コーティングではありませんが、艶のある美しいスリーヴで、表裏とも、いちばん上の青い帯状の部分に 「ORIGINAL MASTER RECORDING TM」と表記されています。

ぼくが今回手に入れたものは同時期に英国輸出用にリリースされたもので、ユニオン・ジャックをあしらったステッカーが 包装用ヴィニールの上に貼ってありました。
ステッカーには「アビー・ロード・スタジオで録音されたオリジナル・マスター・テープから細心の注意を払ってリマスターされ、 日本において100%ヴァージン・ヴィニールにプレスされた」というようなことが書いてあります。





レーベルはおなじみ白の上部にブラウンで「ORIGINAL MASTER RECORDING TM」と書かれたもので、 中央右側にはEMIのロゴマークが入っています。レコードの保護する厚紙は上部が紺色の帯で、 両手のなかにCDが描かれた後期タイプです。

なお、音質評価については モービル・フィディリティ・サウンド・インプレッションをご覧ください。

special thanks to MASA, Mr.MST! and Mr.Dah
© 2004 ryo parlophone




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