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REVOLVER

(catalog number) MFSL-1-104
(release date/Box Set) Sept. 1982
(release date/ Series ) Oct. 1986
(release date/UK Export) Mar.1987


サイケデリック時代の名盤として近年評価が高まっている『リヴォルヴァー』。
逆回転のギター・サウンドやテープ・ループ、大胆なブラス・サウンド、さらにケン・タウンゼントが 発明したADTアーティフィシャル・ダブル・トラッキング)システムなど、あらゆるスタジオ・テクニックを 駆使した力作ですが、それぞれのアナログ盤はどんな音を聞かせてくれるのでしょう。
今回はステレオ盤のみを5枚用意し、A面最初の4曲を聴いてみました。
まず、UKステレオの再発盤、2EMIマークスです。
たいへん鮮度の高い音で、ベース、ギターなどメインの楽器や、タンバリンやタブラ、 カウベルなどといったパーカッション系もきれいに響きます。ヴォーカルはとてもリアルで、コーラスも美しく聞こえます。
A-3の「I'm Only Sleeping」はミキシングのせいか、ベースが引っ込んで聞こえ、ボソボソした感じに響くのが残念です。
Eleanor Rigby」では弦楽八重奏がやや荒い感じもしますが、雰囲気は悪くありません。
次は国内初盤
全体的にはUK盤をほんの少しおとなしくした感じで、聴き比べなければほとんど不満はないと思います。
ただ少し高域に寄った感じがあり、サ行音が強調されるのが気になります。
Love You To」のシタールの音もやや硬質な感じです。
つづいて国内3rdプレスアップル盤です。
盤質が薄くなっただけ、音も薄くなったように聞こえます。 特に低域が弱く、高域が少し強調された感じです。 ポールの声が荒れたように響き、「I'm Only〜」のドラムスもやや歪んで聞こえます。
もちろんよいところもあるので、「Tax Man」のポールの弾くギターはとてもよい音で鳴ります。 こんな音自分でも出せたらなあ(笑)。
つづいてUSアップル盤です。
この音はぼくはダメです。国内アップル盤をさらにドンシャリにしたようなたいへん刺激的な音です。
弦楽八重奏は音が前に張り出してとても明確に鳴るのですが、ヴォーカルのサ行音が強調され、 シタールもキンキンした音で、聴き疲れのする音です。
最後は、モービル盤です。
一聴して印象的なのはチャンネル・セパレーションのよさ。2EMIもけっして悪くはないのですが、 それぞれの楽器がきちんと定位して目の前に広がる感じはやはりモービル盤が勝ります。
それに加えてSN比もよいので、たとえば「Eleanor Rigby」ではまるで目の前で歌っているように、 ポールの声がリアルに響きますし、ほかのディスクでは気づかなかったコントラバスの通奏低音もきちんと聞こえます。
シタールの音もたいへんに鮮度が高く、あきらかにベールを1枚剥がしたように響きます。

今回は改めてモービル盤の音に魅了された感のあるインプレッションになりました。 今まで東芝EMIのアップル盤やUSアップル盤で『リヴォルヴァー』を聴いて、どうもぴんと来なかった人は、 ぜひモービル盤を聴いてください。このアルバムのすごさがわかると思います。
たしかにモービル盤は高価になりすぎましたが、いい音を求めてアンプやスピーカーに50万も60万もかけることを思えば…… え?かけない?…失礼いたしました(笑)。

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