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まず、オリジナル1stプレス、いわゆるラウド・カットです。
大変に瑞々しい音で、約40年前の録音ということが信じられないほどです。
モノラルですがひとつひとつの音はきちんと描き分けられます。
『ラバー・ソウル』というとポールの弾くベースがひとつの大きな特徴になっていると思いますが、
A-2「Norwegian Wood (This Bird Has Flown)」やA-4「ひとりぼっちのあいつ」
で特に素晴らしい音で鳴ります。
A-3「You Won't See Me」ではピアノの動きがよくわかり、
「ひとりぼっちのあいつ」でジョージの弾くストラトも大変鮮烈に捉えられています。
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つづいて2ndプレスのMT刻印です。
ラウド・カットとそれほど極端な差はありませんが、いちばん違いがはっきりするのは「ひとりぼっちのあいつ」です。
ベースとコーラスがやや控えめになり、曲のもつ美しさがわずかに損なわれる感じがあります。
A-1「Drive My Car」でもピアノの余韻がわずかに抑えられ、音の深みが1stプレスほどは感じられません。
けれどもこれは聴き比べて初めて分かる程度の違いでしかないと思います。
ラウド・カットとの価格差だけ音質に違いがあるかと尋ねられれば、「それはない」とはっきり答えることができると思います。
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3枚めは国内プレスの限定モノラル盤。
全体的に感じるのはラウド・カットに比べればおとなしめだということですが、バランスは悪くありません。
それぞれの楽器は大変明瞭に描き分けられ、ベースの重量感もじゅうぶん感じられます。
おもしろいのは、「Norwegian Wood (This Bird Has Flown)」に入っている咳払いが
やや遠めに聞こえることです(笑)。
総じて、大変によくできたモノラル・プレスだと思います。
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つづいてUK再発2EMIマークス盤です。
これも優秀な録音。基本的にはモノラル・ミックスを左右のチャンネルに振り分けた感じで、じゅうぶんに新鮮な音です。
A-2ではシタールがかなり派手に鳴り、ベースは相対的に少し引っ込んだ感じになります。
特筆すべきはA-3「You Won't See Me」のピアノ。素晴らしいグルーヴの感じられるノリのよいピアノがとても鮮明に
捉えられています。マル・エヴァンスの弾くハモンドもモノに比べると大きめにミックスされています。
A-4「ひとりぼっちのあいつ」ではコーラスがややおとなしくなり、ベースもたいへんラウドなのですが、やや輪郭がぼけて
音階が分かりづらいのが残念です。
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5枚めは国内初盤です。
全体的に音が高域にシフトした感じで、ヴォーカルやコーラスの強調された音です。
低音が薄いので、刺激的でやや聞き疲れのする音といってよいでしょう。
A-2でジョンが弾くJ-160Eも荒っぽい音に聞こえます。
「ひとりぼっちのあいつ」のストラトは一応それらしく聞こえますが、もともとセンターに定位するものがないうえ、
ヴォーカルとコーラスが張り出して、ベースが引っ込んでいるために、なんだか擬似ステレオを聞いているように錯覚する
ような部分もあり、好ましい音ではないと思います。
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最後は、モービル盤です。
例によってカッティング・レヴェルが低めなので、ヴォリュームを上げていくと、それに伴って解像度も上がっていく感じがあります。
2EMIマークスとの比較では、A-2でシタールは控えめになり、逆にベースはすごい音圧でブンブン鳴り響きます。
A-3では同じ左チャンネルのストラトにマスキングされたような格好でピアノが聞き取りにくく感じます。
A-4ではヴォーカルもコーラスも同じ右チャンネルですが、はっきり分離して聞こえます。
モービル盤のよい点を列挙しましょう。「Norwegian Wood (This Bird Has Flown)」ではジョンの弾く
J-160Eが迫力満点で、ストロークの際に手がどこかに当たって立てるノイズも明瞭に捉えられています。右チャンネルのジョージの12弦
ギターがはっきり聞こえるのも嬉しいところ。
A-3「You Won't See Me」でポールの弾くたいへんメロディアスなベースはもっとも美しく聞こえます。
「ひとりぼっちのあいつ」のストラトがいちばんストラトらしく聞こえるのもモービル盤で、
ソロの最後のハーモニクスもきれいに響きます。
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