〜ブートレグCDの金字塔 HOME>SPECIAL FEATURES>ULTRA RARE TRAX ブログ DAYS OF MUSIC & MOVIES に戻る 『ULTRA RARE TRAX』というタイトルのCDが最初にリリースされたのは1988年のことで、西ドイツ(当時)のルクセンブルグに本拠をおく
The Swingin' Pig( TSP )レーベルからだった。
『Vol.1』、『Vol.2』という2枚のディスクには「アイ・ソウ・ハー・スタンディング・ゼア」 「フロム・ミー・トゥ・ユー」といった初期のナンバーから「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」や 「アイ・アム・ザ・ウォルラス」といった比較的後期のナンバーまでのとてもレアなアウト・テイク、 「How Do You Do It」、「Leave My Kitten Alone」、「If You've Got Trouble」などの未発表曲が併せて24曲、 それもオフィシャル並の高音質で収録されていた。 このCDは西ドイツからアメリカに輸出され、すぐに『ローリング・ストーン』誌でとりあげられたが、 それだけでなくワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズなどの大新聞でも紹介されたために大きな話題になったようだ。 ビートルズのもっとも初期のブートレグとしてはゲット・バック・セッションを収録した1969年の『KUM BACK』という レコードが有名だが、70年代から80年代半ばごろまでは、ブートというと客席の歓声にかき消されてかすかにしか聞こえない ライヴ・コンサートを収録したものがほとんどで、ディスク自体も粗悪なヴィニール盤に刻まれたものが多かった。 ところが88年に忽然と姿を現したこの2枚のブートCDは、プロデューサーのジョージ・マーティンやエンジニアのコールする声、 メンバーが歌詞を間違えたりギターの弦を切ったりするようすがリアルに捉えられていて、ほんとうにビックリしたものだ。 まだタワレコやHMVといった大型CDショップが福岡・天神にもなかったころ、それでもかなり大きなショップで まるで正規盤のように売られていたのを覚えている。 さて、このシリーズは前述のとおりThe Swingin' PigレーベルからVol.6までリリースされているが、
最初の2枚はORIGINAL ULTRA RARE TRAXと呼ばれ、2回再発されている。 |
『Vol.1』がオレンジ、『Vol.2』がグリーンで、いかにもブートらしいシンプルな(笑)ジャケ写だ。 『Vol.1』のブックレットの内側。 |
つづいてリ・イシューされたときのフロント・カヴァー。 |
フロント・カヴァー以外はすべて1stプレスと同じである。 つづいてディスクを見ていただこう。 |
大きな違いはないが、1stにはなかったクレジットが増えている。 なお、右側にあるブタのマークは、アナログ時代にブートで有名だったTRADE MARK OF QUALITY( TMOQ )の
マークだが、TSPとTMOQにどういう関係があるのかはわからない。 中心の透明な部分には「COMPACT DISC MADE IN W. GERMANY INTERPRESS」という文字が浮き彫りにされている。 さて、長いあいだ廃盤になっていたこの2枚のCDが復刻されたのは、『アンソロジー』がリリースされる直前の1994年のことであった。 |
最後にこのブート音源の出自についてだが、リリースが1988年ということを考えると、当然マーク・ルーウィソンとの
関係が浮かび上がってくる。 ポール・マッカトニーは1990年にアメリカのTV番組で、 このあたりのことは1997年に日本でも出版された『BLACK MARKET BEATLES』
(ジム・バーケンシュタット、ベルモ著、セバスチャン夏樹訳、バロック出版)にもとづいて記述しているのだが、
ビートルズの歴史に詳しいアレン・J・ウィナーによると、EMIはビートルズの未発表テープに近づいた何人かの社員を
解雇したことがあるという。 |
special thanx to Mr.Terada
© 2005 ryo_parlophone
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