BEATLESのアナログ盤

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今回はUSキャピトルからの6枚目のアルバム、『BEATLES VI』をご紹介しましょう。
ひとつ前のアルバム『THE EARLY BEATLES』は、厳密にいうなら ヴィー・ジェイ・レコードからリリースされていた『Introducing...』の焼き直しのようなものに過ぎませんでしたから、 ファンから見れば『BEATLES '65』以来、半年ぶりのキャピトルからのビートルズの新譜ということになります。

カタログ・ナンバーは(S)T 2358で、1965614日にリリースされました。
このアルバム収録曲11曲のうち、ほぼ半数の6曲は、UK盤『FOR SALE』に収められていたものですが、 『FOR SALE』収録曲は、すでに『'65』で8曲が紹介ずみでしたから、 このアルバムはそれの補遺というかたちになります。
とはいえ、アメリカ市場向けに録音された2曲の新曲、「ディジー・ミス・リジー」と「Bad Boy」が収められ、 UK盤『HELP!』に収められることになる「テル・ミー・ホワット・ユー・シー」、「You Like Me Too Much」を先取りして 収録するなど、相変わらず米メジャー・レーベルの威信を感じさせる内容になっています。

じつは『フォー・セール』好きのぼくとしては、けっこうお気に入りのアルバムなんです(笑)。
とくに「パーティーはそのままに」をはじめて聴いたときは、別ミックスかと思うくらいにびっくりしました。
UKオリジナル盤の美しさとは違って、アコースティックななかにもロックの力強さを感じさせる、迫力のある音だったからです。
未体験の方はぜひ、オリジナル・レインボウ盤を聴いてみてください。

ではまず、モノラル盤をご覧いただきましょう。




アルバム・タイトルは『BEATLES VI』ですが、じつはUS キャピトルとしては7枚目のアルバム。
中山康樹・小川隆夫共著の『ビートルズ アメリカ盤のすべて』(集英社インターナショナル 2004)には、 ドキュメンタリー・アルバム『THE BEATLES' STORY』をカウントしないで6枚めというふうに書いてありますが、 バック・スリーヴの下の広告を見ると、『THE EARLY BEATLES』をカウントしていないようにも見えます。
いずれにしても1枚だけ除けものにしちゃってるわけで、いいんでしょうか(笑)。

タイトルの下には「THE WORLD'S MOST POPULAR FOURSOME! JOHN・PAUL・GEORGE・RINGO」というコピーと ともに収録曲が記載されています。
最初の4曲が新曲です。ただし「DIZZY MISS LIZZY」は「LIZZIE」と、ミス・スペルになっています。

フロント・カヴァーは『BEATLES '65』のフォト・セッションと同じときに撮影されたもので、 カメラマンはロバート・ウィタカー。
なお、バック・カヴァーのクレジットは「Cover photo: Fabulous Magazine − Fleetway Publications Ltd.」 となっています。

レーベルをご覧ください。




ぼくが持っている2枚のモノラル盤を並べてみました。
どちらもレインボウ・キャピトルで、手触りのざらっとした艶のないタイプ、 Side-1の「1」が「I」になっている、東海岸プレスの特徴をもったレーベルです。
左はマトリクスが手彫りで、Side-1がT-1-2358-T2 G、Side-2がT-2-2358-T4 Gで、 それ以外には記号もサインもいっさいありません。
こちらは米デッカへの委託プレスです。
レーベル中央のミゾの直径が約24ミリと小さいのがデッカ・プレスの特徴です。
右は、マトリクスが機械による刻印で、Side-1はT-1-2358-F1 #2、Side-2がT-2-2358-G4 #3、 三角形の中にIAMの銘のある、東海岸スクラントン・プレスです。
中央のミゾの直径は通常の約38ミリになっています。




インナー・バッグです。
左はデッカ・プレスのディスクが入っていたもので、64年暮ごろから使われ始めた濃いオレンジ色のアド・スリーヴです。
『ミート・ザ・ビートルズ』など、初期3枚のジャケット写真が記載されています。
右はスクラントン・プレスのディスクが入っていたもので、65年夏ごろから使われたといわれています。
『BEATLES '65』や『ジ・アーリー・ビートルズ』のジャケットが記載されています。

バック・カヴァー右下のファクトリー・ナンバー。
左はデッカ・プレスのもので、「3」という数字はニューヨークの印刷所で製作されたことを表しています。
右はスクラントン・プレスのスリーヴで、ファクトリー・ナンバーはありません。

つづいてオリジナル・ステレオ盤をご覧ください。




フロント・カヴァー、タイトルの上には、FDS(フル・ディメンショナル・ステレオ)の改良版に当たる、 「NEW IMPROVED FULL DIMENSIONAL STEREO」のロゴが誇らしげにプリントされ、 バック・カヴァーのキャピトル、EMIのマークも左側に移動して、FDSの説明とロゴ・マークが加えられています。
それ以外はモノラル盤と同じで、4人のポートレイトのうちリンゴはティンパニの前に立っているという 珍しいショットが使われています。




レーベルはレインボウ・キャピトルで、やはり光沢のないざらっとしたタイプですが、 Side-1の「1」は左に突起のあるフォントが使われています。
マトリクスは手彫りで、Side-1がT-1-2358-A-13、Side-2がT-2-2358-B-12で、 アスタリスクのようなマークがあるので西海岸LAプレスということになります。
インナー・バッグは66年暮ごろから使用された濃いベージュのアド・スリーヴで、66〜67年ごろのプレスだと思われます。


バック・カヴァー右下のナンバーは「6」で、インディアナ州の印刷所で製作されたことを 表しています。

今回はインナー・バッグの工場にかんするクレジットもちょっと見ておきましょう。

まずデッカ・プレスのものです。
「PRINTED IN U.S.A.」のマークの右に「PE 12-2AS」というクレジットが入っています。
最後の「S」がスクラントン・プレス用を表しています。
つぎにスクラントン・プレスのモノラル盤が入っていたインナー。
PE 12-2ES」というクレジットと「PRINTED IN U.S.A.」のマークがあります。
やはり最後の「S」がスクラントン・プレス用であることを表しています。
ステレオ盤のインナーです。
PE-12-4BL」というクレジットがありますが、 最後の「L」はLAプレス用であることを示しています。

つづいて、再発のステレオ盤です。




レーベルは699月から711月までの15か月という、 きわめて短い期間だけ使用されたグリーン・キャピトル・レーベルです。
マトリクス・ナンバーはSide-1がT-1-2358-W-4、Side-2もT-2-2358-W-4で、アンテナのようなマークのついた、 ヴァージニア州ウィンチェスター・プレスです。
窓のある白いプレーンなインナー・バッグが付属していました。





裏ジャケ、右下のファクトリー・ナンバーは「18」。

さて、このアルバムのバック・カヴァーの曲目表示に2種類あることはよく知られています。



左はアーリー・プレスで、「See label for correct playing order」と書かれています。
曲順が正式に決定される前に印刷に回されたジャケットのようで、 「EIGHT DAYS A WEEK」から始まり、フロント・カヴァーとは逆に新曲の4曲が最後に並んでいます。
右側はレイト・プレスで、正しい曲順に訂正されています。
ただし、「DIZZY MISS LIZZY」は「LIZZIE」のままです。
なお、一部の再発盤にも「See label〜」表記のものが存在するようです。

モノラル盤とステレオ盤の違いを見ていただきましょう。



ステレオ盤はスリーヴもその上に貼られたフロント・ジャケット用の紙も真っ白ですが、 モノラル盤のほうは、スリーヴに比べるとフロントの紙はアイヴォリーっぽい色に見えます。
フロント用の紙だけが変色したという可能性もゼロではないと思いますが、 ひょっとしたらフロント・ジャケット用の紙にホワイトとアイヴォリーの2種類があったのかもしれません。

FDSのロゴや詳しい説明が、ステレオ盤には書かれています。



最後に、バック・カヴァーいちばん下のキャピトルの工場に関する表記をご覧ください。
上が『BEATLES '65』、下が『BEATLES VI』です。



『65』まではなかった「JACKSONVILLE, ILL」というクレジットが『VI』では加わっています。
これで、ジャクソンヴィルの工場が65年から稼動を始めたということがわかります。





なお、ぼくの持っているジャケットにはどれにもゴールド・レコード・アウォードのマークが入っていませんが、 当然このアルバムも100万枚以上のセールスを記録しているので、ゴールド・レコード・アウォードのマーク入りのジャケットが 存在しています。

ここに掲載させていただいたのは、MST!さん所有のもので、83年以降の再発レインボウ・レーベルですが、 なんとステレオ表示にもかかわらず、モノラル音源が収録されているそうです。

special thanks to Mr.MST!
© 2005 ryo_parlophone




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