紙ジャケCDの誘惑


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Chapter 22 "Bridge Over Troubled Water"
by Simon and Garfunkel


original : US COLUMBIA KCS 9914, Jan.1970
paper sleeve : 1st issue Sony Records SRCS 7915, Dec. 25,1995
         2nd issue Sony Music MHCP 96, Oct. 22,2003
         3rd issue Sony Music SICP 1485, Aug. 08,2007

今回は4年ぶりのリニューアルとなったサイモン&ガーファンクルの紙ジャケシリーズのなかから 『明日に架ける橋』をご紹介しよう。
このアルバムがリリースされた1970年当時のわが国におけるサイモン&ガーファンクルの人気ぶりといったら、 ほんとうにすごいものだった。
まず先行シングルとしてカットされた「ボクサー」、ついでアルバムと前後してリリースされたタイトル曲「明日に架ける橋」、 さらには「コンドルは飛んでゆく」と、3曲がたてつづけにヒット・チャートの首位を記録し、「いとしのセシリア」も トップ・テンに食い込むヒットとなっていた。
アルバムをリリースするごとに楽曲の斬新さでも話題になり、このアルバムではペルーのフォルクローレを取り上げ、 ロス・インカスと共演したことが注目を集めていた。

ではまずUSオリジナル盤を見ていただこう。




コーティングのないE式のシングル・スリーヴで、表はかなりくすんだ色合いだ。
バック・スリーヴには歌詞のほかにプロデューサーやバック・ミュージシャンのクレジットなども記載されている。
右上の隅にはColumbiaのロゴがある。
100万枚以上売れたと思われる国内盤は中村とうようさんのライナーや歌詞の対訳の載ったゲイトフォールド・スリーヴだったので、 オリジナルもゲイトフォールドだと思っている方もいらっしゃるかも知れないが、シングル・ジャケである。




インナーバッグは楽譜集の広告入り。
レーベルは2 eyes"360 SOUND" STEREO のロゴが入ったオレンジ・レーベルだ。

ではつづいて紙ジャケを見てみよう。
ブログでも書いたけれども、ぼくは2001年にデジタル・リマスター、ボーナス・トラック入りのプラケ盤『明日に架ける橋』 を買ったので、2003年の紙ジャケはパスしている。
したがって1995年のSBM 盤と今回の紙ジャケをご紹介しよう。
左のSBM 盤はクリスマス商戦にむけたリリースで、高級感を出すためにプラスティックの透明ケースが付属しているが、 そのケースが茶色く焼けている。



まずはSBM 盤だ。




厚紙でコーティングのないA式のスリーヴ。
USオリジナル盤よりもやや明るめの色味になっているが、70年代の国内盤も同傾向だった。
95年という紙ジャケ黎明期のリリースなので、フロントの左上にはCBS SONYのロゴやSTEREOの表示があるし、バック・スリーヴもずいぶんにぎやかだ。



COMPACT disc のロゴやCBS SONYのロゴを初めとして、当時国内盤のCD に記載されていたような 注意書きなどが、あたりまえのように印刷されている。
それにしても紙ジャケ、透明ケース付、当時は最先端の技術であるSBM によるデジタル・リマスター盤で、 税込2,000円というのはかなり頑張った価格設定ではないだろうか。



国内初盤についていた中村とうよう氏の解説と歌詞対訳がついている。
レーベルはSuper Bit Mapping のクレジット入りのカスタム・レーベルだ。

では今回の紙ジャケをご覧いただこう。




渋い色合いといい、フロント、バックともにほぼ完全にオリジナル盤をコピーしている。
オリジナルどおりE式のシングル・スリーヴになっているが、今回の紙ジャケでいちばんびっくりしたのは、 ニス塗りのような光沢のあるスリーヴだったことだ。
最近のSony Musicのリサーチは万全だから、ぼくが持っているものに光沢がないのは初回盤ではないから だろう。



音源は2001年版のデジタル・リマスターで、ボーナス・トラックが2曲追加になっている。
US 盤のカラー・ブックレットを翻訳したものと、ミニチュアのインナーもついているのでとてもにぎやかだ。
日本語解説は鈴木道子。




インナーバッグも楽譜集の広告入りのものだが、価格が$1.50となっている。
ぼくのアナログ盤では$2.00になっていたから、ここからもアーリー・プレスではないことがわかる(笑)。
レーベルも2 eyes"360 SOUND" STEREO ロゴ入りで、オリジナルをイメージしたものに なっている。

95年の紙ジャケと今回のものを比べてみよう。
まず、A式とE式という製法の違いで、厚さにずいぶん差がある。
左が今回の紙ジャケだ。



光沢のあるなしも加わって、質感にも差が出ている。



バック・スリーヴの文字は95年盤はすべて打ち直しているので、レイアウトがオリジナルとは違っている。
95年盤では「コンドルは飛んでゆく」の歌詞が2行多いのがおわかりだろう。



いつも同じような感想になるのだが、この10数年のあいだに紙ジャケは著しく進歩して、もはや日本固有の文化になっている といっても過言ではない。
こういう意見に首をかしげる人もいるだろうけれど、カセット・デンスケや初代のウォークマン、そしてほぼ切手大の マイクロ・カセットなど、SONY はつとに「小ささ」にこだわったメイカーだった。
ぜひこれからもアナログ盤の匂いに満ちた良質の紙ジャケをリリースしつづけてほしい。

© 2007 ryo_parlophone




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