紙ジャケCDの誘惑


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Chapter 21 "CARAVANSERAI"
by SANTANA


original :US COLUMBIA PC 31610, Oct.11, 1972
paper sleeve : Sony Music MHCP 1000, May 3, 2006

5月3日にリリースされたサンタナの紙ジャケを、アナログ盤や過去にリリースされたCDと聴き比べる今回のシリーズ、 最後は1972年の4thアルバム『CARAVANSERAI』である。
今回は95年のSBMシリーズ紙ジャケと比較してみる。



ゲイトフォールド、ノン・コーティングのスリーヴは、前回はA式だったが今回はE式。
比べてみるとこんなに紙厚が違う。



内側も前回はふつうの見開きだが、今回はテクスチャー仕様になっている。



いちばん大きな違いはバック・カヴァーだ。
前回の紙ジャケではオリジナルにはなかった、Compact Discのロゴや、 さまざまなクレジットが記載されていた。
今回はそれらはすべてなくなっている。
いつも言っているが、わが国の紙ジャケはこの10数年のあいだにほんとうに進歩してきた。



レーベルはどちらもオレンジを基調としているが、前回がSBMシリーズの統一レーベルだったのに対し、 今回はオリジナルのレッド&オレンジ・レーベルに近づいたものになっている。



前回のブログで、SBMシリーズは音がイマイチだったと書いたが、この『キャラヴァンサライ』に限っていうと、 なかなかいいと感じた。
すでにリリースから11年経っているのに、音そのものは古びた感じがしないし、デジタルっぽい感触もない。

比較してみると広域が伸びたせいでノイズが少し目立つように思う。
たとえば冒頭の「Eternal Caravan of Reincarnation」の虫の音の背後の暗騒音(ひょっとしたらテープ・ヒス?) なども今回の紙ジャケのほうが大きく聞こえる。

ギターの高音もやや耳につくが、中音域は落ち着いた表情を見せ、ベースの音も芯があって硬く重い。
コンガの重心が下がって聞こえ、ウインドチャイムなどは背後で鳴っている音にもリアリティが感じられるようだ。

それにしても「Song of the Wind」のすばらしいこと!
ジェイムズ・ミンゴ・ルイスのコンガとマイク・シュリーヴの熱いポリリズムに乗って、 ギブソンを縦横に弾きまくるカルロスには、ミス・トーンなんか関係ない!(笑)
その音楽はまるで濁流のようにぼくを飲み込み、押し流し、見知らぬ高みにまで押し上げて、 ふと気づくとあっという間に6分が終わっている。

ABRAXAS』と『CARAVANSERAI』、 ぼくにとってはこの2枚がサンタナのベストである。

さていろいろ書いたが、今回の紙ジャケシリーズ、音も含めてぼくの採点は95点かな。
1stのUKオリジナル盤が予想以上にいい音だったので-5点になってしまったが、 あいかわらずソニー・ミュージックの紙ジャケは作りも丁寧だし、なにより作品に対する愛情が感じられてすばらしいと思う。

© 2006 ryo_parlophone




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