紙ジャケCDの誘惑
すべてのストーンズ・ファンが待ちわびた?DECCA / LONDON 時代の紙ジャケがついに発売になった。 ところで、このアルバムは長いあいだ、ビートルズの『サージェント・ペパーズ』に影響を受けて
サイケデリックな世界に迷い込んだ、ストーンズの失敗作…というような扱いを受けてきた。 ではまずオリジナルのUK盤からご覧いただこう。 |
ヴィニール・コーティングされたゲイトフォールド・スリーヴに3Dカードが貼られたジャケットは大変に美しく楽しいものだ。 画像が立体的に見えたり、見る角度によってなかの絵が変化するしかけは、60年代に明治製菓から出ていたマーブル・チョコレート
などのオマケで子どもたちにも人気のあったものだ。 ゲイトフォールドの内側にはコーティングがない。
バック・カヴァーには曲目や著作・アレンジ、デザイン関係のクレジット、
およびDECCAのロゴとカタログ・ナンバーがプリントされている。 |
STEREOのシールが貼ってあるが、じつはモノラル用のスリーヴだったことがスパインを見るとわかる。 ぼくが持っているレコードは1st プレスではないので、DECCAのロゴの周りに四角い枠のついた、
いわゆるボックスド・デッカになっているが、1st プレスは枠のないオープン・デッカだった。 |
なお、UK DECCAのレーベルの色は、ふつうステレオが紺でモノラルが赤だが、このレコードだけは ステレオがライト・グリーンでモノラルはライト・ブルーだったようだ。 ではつづいてUS盤。 |
コーティングのない厚紙のゲイトフォールド・スリーヴに3Dカードが貼られている。 糊のせいでジャケットが変形しているようにも見える。 ゲイトフォールドの内側はUK盤もコーティングがないので顕著な違いはないが、 例によってスリックを上から貼り付けただけの簡便な作成法がとられている。
レーベルもUS LONDONの紺色のもの。 |
ここでUK盤とUS盤をちょっと比べてみよう。 インナーもわずかに色味が違う。 さていよいよ紙ジャケである。 |
US盤に準拠しているので、コーティングのない厚紙に3Dカードが貼られている。 ゲイトフォールドの内側もよくできているが、紙ジャケの宿命でうまく広がらない。 ニス塗りのような光沢のある美しいスリーヴだが、ずいぶんスパインが厚いのと abkcoのロゴ! レーベルはピクチャー・レーベルでオリジナルとはかけ離れているが、インナーは再現されている。 |
それではフロント・カヴァー、バック・カヴァー、インナーの順にそれぞれUS盤と紙ジャケを比べてみよう。 なかなかよくできているとは思うのだが、やはりオリジナルはUK盤である。 ではここで、今回いちばん評判の悪かった3Dカードの部分を比較してみよう。 |
UK盤では左端のチャーリー・ワッツと右端のビル・ワイマンがそれぞれ内側を向いているように見えている。 では紙ジャケと、比較のために国内盤を見ていただこう。 |
紙ジャケは背景の惑星や山、それにお城の塔などがブレているように見えるので、3Dであることがわかる。 ちなみにこの国内盤は1968年になってリリースされた国内初盤で、レコード番号がSLC 192というもの。 ちなみに『サージェント』のジャケットに「WELCOME THE ROLLING STONES」と書いてもらったお礼に、
4人の顔を載せているのだが、オリジナルのジャケットではどこにあるやらまったくわからない。 |
左端、チャーリーの肩の左にポール、その横にジョージ、 右端、ビルの腕の下あたりにジョン、その右上にリンゴが写っている。 最後に02年にリリースされたSACDとのハイブリッド盤を見ておこう。
はい、このとおり。 銀紙のような光沢のある紙の上にプリントされているので3Dジャケではないが、独特の存在感を持っている。 デジパック仕様でゲイトフォールドの内側を再現している。 ブックレットはついておらず、オリジナルのクレジットとリイシュー関係のクレジットがある。 CDはピクチャー・レーベルで今回のものと基本的には同じものだ。 |
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