BEATLESのアナログ盤
例によって私事から入らせていただきます。 ちょうどそのころ、ポールが「ビートルズを脱退した」と宣言したのです。 5月になってリリースされたラスト・アルバム『レット・イット・ビー』は、かずかずの名曲が含まれているものの、
全体的には「栄光のラスト・アルバム」というにはあまりにも散漫な内容で、
あとで劇場公開された映画『レット・イット・ビー』を見て、
解散するのもしょうがなかったんだなあ、と妙に納得してしまいました。 映画とレコードの真相にまつわるさまざまな情報が伝わってくるのは、まだまだ先のことでした。 さて、ではまずUKオリジナル盤からご紹介していきましょう。 |
1970年5月8日発売のボックス・セットで、カタログ・ナンバーはPSX 1。
ステレオ盤のみのリリースです。 |
内箱は左右に大きな耳がついていて、その中にトレイに収められた写真集が入っています。 写真集です。タイトルは『THE BEATLES GET BACK』。 |
そうです、ポールが「原点に返ろう」と呼びかけて、紆余曲折の挙句、未完のまま放り出された幻の12枚めのオリジナル・アルバムの
タイトルのままです。 上の写真は7ページのクレジット。『レコード・コレクターズ』誌2003年12月号の「『レット・イット・ビー』 オリジナル・アルバムのトリヴィア」によると、ぼくの持っているのは第3版のようです(涙)。 ギブソンのJ-200を弾くジョンの姿や、マーティンのD-28を弾くポール、その後で退屈そうな(?)リンゴ。 さて、写真集の入ったトレイを持ち上げると、その下にレコードが収められています。 |
ボックス・セットのカタログ・ナンバーはPSX 1ですが、レコードには固有の番号があり、PCS 7096となっています。 |
レーベルはダーク・グリーン・アップルで、マトリクス・ナンバーはYEX 773-2U/YEX 774-2U。
スタンパー関係はSide-1が16 /LA、Side-2が6 /GDLとなっています。 つづいて約半年後の70年11月6日にリリースされたUK盤2ndプレスです。 |
コーティング・カヴァーのシングル・ジャケットでレコード番号もやはりPCS 7096ですが、 裏ジャケットのリンゴのマークがグリーン〜レッドの微妙なグラデーションになっています。 |
レーベルはライト・グリーン・アップルで、マトリクスはYEX 773-2U/YEX 773-3U。
Side-1にはマザー・ナンバーの刻印がなくスタンパー・コードはTM、Side-2は2 /RRDです。 ではつづいてUS盤を見てみましょう。 |
UK盤と同じく5月8日に発売されたUS盤は、BOXセットがリリースされなかった代わりに、何枚かの写真をあしらった
ゲイトフォールド・カヴァーになりました。US盤としてはおなじみの、コーティングのない厚紙ジャケット。
レコード番号はAR 34001です。 ゲイトフォールド・ジャケットの内側です。 左の写真を見ると、映画『レット・イット・ビー』冒頭の、トゥイッケナム・フィルムスタジオの寒々としたシーンが 蘇ってきて、なんとも複雑な気持ちになります。 |
US盤はレーベルも赤リンゴ。マトリクスはJS17500-22、JS17501-12。白のプレーンなインナーがついています。 |
Side-1、2両面とも「Phil+Ronnie」の手書きのサインと、(写りがよくありませんが)「Bell Sound」の刻印、
手書きで sf のサインとアンテナのようなマークがあります。 ではつづいて、約1か月遅れてリリースされた国内盤です。 ご覧いただくのはセカンド・プレスで、リリースは71年2月25日。
レコード番号はAP-80189に変更になっています。 |
1stプレスは英国仕様だったのに、2ndプレスから米国仕様になるのもなんだかよく分かりませんが、コーティングのない
厚紙ジャケットで、ゲイトフォールド・カヴァーになっています。 |
レコードはエヴァークリーン・シリーズの赤盤で、レーベルはグリーン・アップル、おなじみの黒いインナーがついています。 では最後にモービル・フィディリティ盤をご紹介しましょう。 |
ジャケットはUS盤と同じ構成のゲイトフォールド・ジャケットで、
ラミネート・コーティングではありませんが光沢のある大変美しいもの。 |
おなじみホワイト・レーベルで、上部にブラウンの「ORIGINAL MASTER RECORDING」のロゴ入り、
中央右にはEMIのマークがあります。 音質評価については、別稿 モービル・フィディリティ・サウンド・インプレッションをご覧ください。 |
© 2004 ryo parlophone
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||